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フィクションなのかノンフィクションなのか... 想いが織り成すストーリーの世界
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掲載作品の紹介
●空色...愛色...(現在掲載中)
●愛色の彼方 (現在掲載中)

両作品共に、主人公の名前は同じですがストーリとしては全く別物です。
それぞれの世界が織り成す淡く切ない物語をどうぞお楽しみください。
プロフィール
HN:
葵 膤璃
性別:
女性
自己紹介:
Aoi Tuyuri
恋愛体質
本物の愛を探し求めて彷徨い続けています
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初めての電話から、2人は頻繁に電話で話す様になっていた
むしろ習慣になりつつあった

夜、悟からの電話は密かに玲にとっての楽しみとなっていた

お互い、言葉にはしなかったもののどこか恋人感覚に近いそんな気持ちを抱いていた
もしかしたら、まだ擬似恋愛に近いモノだったかもしれない
だけれども、着実に2人の心は惹かれ合っていた事は紛れもない事実であった

悟が関東へやってくる日が、近付いてくる
それと同時に2人が逢う日も近付いていた

玲は楽しみの思う反面、とてつもなく不安な気持ちを抱いていた
悟と共有する時間が楽しければ楽しい程、逢う事がプレッシャーになっていく
もし、逢ってこの楽しい時間がなくなってしまったら・・・
そう思うと不安で仕方なかったのだ

逢ってガッカリされたらどうしよう・・・
毎日、そんな不安な気持ちが玲の頭をかすめる

そしてついに、悟から1通のメールが届いた

“今から家を出て、岐阜の友達の家で合流して1泊して関東入りするよ”

ついに逢う日が目の前まで迫っていた

急に現実を突きつけられて玲は動揺する
逢いたくない訳じゃない
でも、今の関係を壊すのも怖い

急に不安が押し寄せてくる

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2人の加速は止まらない

1日1日、確実に2人の距離は縮まっていた

そしてついに、電話で話す日がやってきた

“これから電話して良い?”

Keiの一言で、玲は思わず携帯を握った
自分の鼓動が早いのが解る

文字のやり取りだったKeiとついに声で会話をするのかと思うと、ドキドキが止まらない

そしてついに、玲の携帯が鳴る

『ど・・・どんな声で出れば良いのかな・・・』

玲は震える指でボタンを押して携帯に出た

それからと言うもの玲とKeiは毎日の様にチャットで話をするようになった

時には、まだ誰もいないチャットルームで2人だけで話す事もあった
とにかく話せば話す程、玲にとってKeiとの会話は楽しくて仕方ないモノになっていった

そんなある日
何気ない会話からKeiが言った

“俺、年に1度くらいは地元の方へ帰る事あるし年末とかは関東の友達と飲む事が多いんだよね”

そんな一言から機会があれば一緒に飲もうと言う話へ発展して行った

“同じ千葉なんやし、こんなに仲良く話してるから機会あれば1回飲みに行こうや!”

Keiの誘いに玲もノリ良く答えた

“良いね~良いね!じゃ機会があったら行こう!”

そうは言っても、お互いただのリップサービスに過ぎなかった

チャットのメンバーとリアルで会おうなんて、玲は少しも思ってもいなかったし
Keiだって、それに近い感覚だったはず

そもそも、いくら地元が千葉と言え滋賀と千葉の距離を越えて逢えるなんて想像もつかない

そんなノリのやり取りが、何回かされ
特に現実化する様子もなく過ぎて行った


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