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次の日の夜
玲は早速、チャットへ参加した
確かに言われた通り、昼間よりも断然人が多い
でも、会話が出来ない程に多い訳ではなく良い感じの人数である
昨日のメンバーもいた
主婦もいれば、会社員もいるし、学生もいた
年齢層はバラバラ
それでも、分け隔てなく和気藹々と盛り上がる事が出来た
恋愛の事、仕事の事・・・様々な話題が絶える事なく続く
玲はすっかり打ち解け、その日から頻繁にチャットに顔を出す様になった
朝起きたら、真っ先にPCを立ち上げメンバーをチェックし
顔見知りのメンバーがいれば、会話に参加した
気が付けばすっかり誰もが玲を常連だと思い込むまでになっていた
・・・と言ってもまだ初めて顔を出してから3~4日程度の時間しか経っていなかったが
仕事をしていない玲には、腐る程に自由な時間があった
その大半をチャットで占めていたのだから、当然と言えば当然の話である
あっという間に他のメンバーとも顔馴染みになった玲にひとりのメンバーが話しかけてきた
仕事も恋愛も何もかも面白いくらい歯車が噛み合わない
そんな時は誰にでも必ずあるはず
玲もその内のひとりだった
光を見出す事が出来なかった恋愛に終止符を打ち
仕事でも、納得のいかない人事異動をさせられ
玲の心はすっかりささくれ立っていた
そんな毎日に嫌気を差したのか
それともそんなメリハリの無い自分にうんざりしたのか
玲は、仕事を辞めて毎日をただ意味もなく過ごしていた
特別、仕事に執着がある訳でもない
玲はいつでもそうやって、自分の居場所を探すかの様に職を転々としていた
とにかく暇だ
だけど、すぐに仕事をする気にもなれなかった
多少の蓄えはある
一月分の生活は何とかなるだろう
そんな玲は、フッと何かを思ったのかPCの前に座った
リアルの友達に会って話すのも正直気が乗らない
でも、誰かと繋がりたいとそんな一瞬の思いつきに押し上げられる様に玲はPCの電源を入れた